感じなくなる恐怖はもう味わいたくない
10年ほど前、ぼくの感情は突然無くなりました。
ぼくみたいに感情が無くなる前に、嫌な事からとことん逃げてほしいです。
ぼくがまだ自分で鬱だと気づいていない時、楽しいだったり嬉しいだったり怒りの感情が、いつの間にか無くなってしまいました。
動く人形のように人の声にも反応できなかったり、ずっとボーっとしていたり、考えることもまともに出来なくなって、学校にも私生活にも影響がでて、学校の友達に言われて初めて病院に行き、自分が鬱という病気だと知りました。
自分では気づけない鬱の恐怖
うつ病は酷くなればなるほど、自分で自分の状況に気づけなくなります。
うつ病にまでならない鬱状態の人なんかは、常にイライラしていたりするので比較的自分の状況に気づきやすいようですが、うつ病になって感情が薄れてくるとそうはいきません。
病気のせいだとかストレスがたまっているとか、そんなことは全く考えられず、「自分が悪い・自分のせいだ」と考えてしまったり、楽しい事も嬉しい事も消えてしまって、常に悲しい事と苦しい事しか感じられなくなっていきます。
ぼくも常に苦しくて悲しくて、その原因も訳も分からず、このままなら生きている意味も無いと考えるようになりました。
そんな状況で友達におかしさを指摘されて、やっと自分がうつ病だとわかりました。
鬱だと解って
自分がうつ病だと解っても、すぐに劇的に状態が良くなることもないし、病院に行けばすぐによくなるような病気でもありません。
ぼくの場合鬱だと解った後も2年ほどは状況は変わりませんでした。
毎日光が全くない夜の海に浮かんでいるような、何も見えないから何に襲われるかわからないのに、自分では逃げることも出来ない、恐怖しかない世界で生活している感覚でした。
ただ、大学3年の終わりにたまたま家で犬を飼いだして、環境が変わって鬱が改善しました。
その頃はまだ発達障害は発覚していなかったのですが、親からの無理解で貯まるストレスも鬱には大きく影響していて、犬が来たことで僕に向かってくる親の関心が減ったことが鬱改善に大きく影響を与えました。
うつ病は少し良くなってからが長いです
犬が来て楽しいとか嬉しいという気持ちを感じられるくらいに鬱は改善したのですが、それから現在までずっと鬱の闘病は続いています。
鬱の原因は大きかったり小さかったりするストレスの蓄積です。
鬱になる前に回避できるストレスはとことん避けましょう。
とことん逃げて欲しいです
ぼくは逃げ方を知りませんでした。
ずっと我慢して我慢して鬱になって、とことん落ちるところまで落ちるまで逃げ方を知りませんでした。
”今”学校に行かなくてもどうにでもなります。
”今”働かなくても生きるだけならどうにでもなります。
辛い学校に通ったり、お金の為に働いて死ぬんじゃなくて、生きていたいと思えるように、周りを頼って欲しいです。
それと、ぼくのように一人で苦しんでいる人が居たら、辛い事から逃げるように諭してあげてほしいです。
ぼくはその言葉ですくわれました。
ちょっと落ち込んでいて色々考えていてそう思いました。